無機化学T試験問題 1998/02/23
必要ならば次の物理定数を用いて、以下の問いに答えよ。
電子の電荷
e =1.602×10-19 C、真空中の光速度
= 2.997×108 m s-1、真空の誘電率 ε0= 8.854×10-12 F m-1、プランク定数 h =
6.626×10-34 J s、原子質量定数
mu=1.660×10-27 kg、Rydberg定数=1.097×107 m-1、アボガドロ数 NA=6.022×1023。
1) 次の諸数値を用いて、窒素-14について核子あたりの結合エネルギーを求めよ。
(式)


答え MeV
2)最近切り取った木材でつくった炭素1g中の炭素-14による放射能を測定したところ、3.38×10-10Ciであった。一方、建築時代不明の古い寺院の柱からつくった炭素1g中の炭素-14の放射能は2.86×10-10Ciであった。この寺院は築後何年か推定せよ。ただし、炭素-14の半減期は5730年である。
(式)
答え 年
3)Slaterの法則を用いて、カリウム原子の第一イオン化エネルギーを求めよ。ただし、
=2.18×10-18 Jである。
(式)
答え kJmol-1
4)Born-Landeの式を用いてNaClの格子エネルギーを計算せよ。ただし、マーデリング定数
Aa= 1.7476, イオン間距離(Na-Cl)
r0=281.4pm, Born指数 n(Na+)=7, n(Cl-)=9である。
(式)
答え kJmol-1
答え kJmol-1
6)2つのO原子からなるO2分子の軌道エネルギー準位図を図示し、電子配置を矢印で記入し、結合次数と不対電子数を求めよ。
7)エチレン分子の構造を混成の概念を用いて説明せよ。
8)ガンエン(NaCl)型構造を図示し、マーデリング定数の計算方法を説明せよ。
ただし、一般的な静電ポテンシャル
Uは次式であらわされるものとする。
(Z:価数、r:電荷間距離)